世界の多様な人材の個性を育む“教育 x AIプロジェクト”を発足
立命館アジア太平洋大学
株式会社グルーヴノーツ
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立命館アジア太平洋大学(APU・大分県別府市 学長:出口治明)と、AIと量子コンピュータを活用して予測から組合せ最適化まで可能にするクラウドサービスを開発・提供する株式会社グルーヴノーツ(グルーヴノーツ・福岡県福岡市 代表:最首英裕)は、入学者選抜の高度化を目的として、多様な学生の個性をAIで可視化する「教育現場でのAI活用プロジェクト」を発足したことを発表いたします。
【プロジェクト概要】
本プロジェクトの第一弾では、グルーヴノーツのクラウドサービス「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」の深層学習(ディープラーニング)を活用して、外国人留学生がAPU受験時に提出するエッセイシートを対象データに、超高次元の空間上で文章表現の特徴を導き出す「文章のベクトル化」に取り組みます。
深層学習が得意とするのは、対象の微妙な特徴の違いをベクトルという数値に変換することです。ベクトルは深い次元数で表現されるため、単に「良い」か「悪いか」といった二者択一の判断ではなく、様々な事象・事実を見いだすことができます。自由記述のエッセイでは、その評価基準は採点者に依存し、主観的評価が点数に影響を与える可能性がありましたが、深層学習を活用してエッセイの様々な特徴や傾向を抽出して定量化・可視化することで、客観的な事実を把握できるようになります。
AIの分析で見えた客観情報を、人間の手による評価に組み合わせて活用することで、留学生の個性や可能性がより発見されやすくなると期待されます。また、留学生をより細かく多角的に評価することで、それぞれの能力・力量に合わせたきめ細かい学生支援につなげていくことも想定しています。
2019年内にテスト分析を実施し、2020年度に本格稼働を予定しています。第一弾の取り組みを踏まえて、今後さらに留学生入試のエッセイ以外の評価項目の分析も検討していきます。
▼深層学習・機械学習の活用による、エッセイ分析のイメージ
■APU 出口治明学長 コメント
日本で一番ダイバーシティに富んだAPUは、学生たちが自分の好きなことを徹底的に究めることを重視し、様々なサポートプログラムを提供しています。尖った個性、知識、考える力を育み、APUの多様性に富んだ環境で様々な経験を積んだ人材を世に送り出すことで、社会にイノベーションを起こすことを期待しています。本プロジェクトで学生の個性や可能性を可視化し、把握できるようになることで、より学生のニーズや特性に合った教育や支援が提供できるようになると大いに期待しています。
■グルーヴノーツ 最首英裕社長 コメント
本プロジェクトでは、様々な思想・考え・感情・言葉等から成る文章を評価するという非常に複雑な事柄を統計的に分類するのではなく、深層学習を使って、高次元の複雑な状態のまま見える化できることに、大きな意義があると考えます。もちろん、単純化しない分多くの可能性は出てきますが、だからこそ多くの「個性」を受け入れることができると思います。人や手法ともに多様化する教育現場だからこそ、人間の可能性を広げるために我々のテクノロジーを通じて支援していきたいと思います。
【お問い合わせ先】
株式会社グルーヴノーツ 広報
pr@groovenauts.jp
※本リリースの内容は発表日時点の情報です。