Google Maps
経緯度から近い区間を取得【アルファ版】
notificationsこのブロックはアルファ版です。利用にあたっては利用申請が必要です。提供している機能は完全でない場合があり、下位互換性のない変更を加える可能性もあります。このため、テスト環境での使用に適しています。利用申請/機能改善の要望/不具合の報告などは、MAGELLAN BLOCKSのお問い合わせ機能からお願いします。
概要
このブロックは、Google Maps PlatformのRoads APIを使って、位置情報のリスト(最大100地点)から、各位置に近い道路を使用した移動経路を取得します。
(画像をクリックすると拡大表示されます。)
位置情報が、GPSから取得したものの場合は、「移動経路のスナップを取得【アルファ版】」ブロックを使用してください。
warningセルフサービスプランの場合は、利用するGCPプロジェクトにおいて、Roads APIを有効化する必要があります。
warningこのブロックは、Google Maps PlatformのRoads APIを利用しているため、その利用量に応じた料金が別途発生します(従量課金制)。料金について詳しくは、Google Maps Platform料金表open_in_newのルート- Nearest Roadsの項を参照願います。
MAGELLAN BLOCKSでは、利用する機能に合わせて、さまざまなAPIを利用しています。これらについても利用量に応じた料金が発生します。
- データ保存先(Google Cloud StorageやBigQueryなど)の操作:Google Cloud PlatformのAPI
- 機械学習の各機能:AI PlatformのAPI
プロパティ
プロパティ名 | 説明 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ブロック名 |
編集パネルに配置した当該ブロックの表示名が変更できます。 ブロックリストパネル中のブロック名は変更されません。 |
||||||||
GCP APIキー |
このブロックで利用するGoogle Maps Platform APIに必要なGCPのAPIキーを指定します。 GCP APIキーは、次の手順で作成します。
|
||||||||
位置情報が格納された変数 |
位置情報リスト(最大100地点)が格納された変数を指定します。 変数値は、オブジェクトもしくはオブジェクトの配列で準備します。オブジェクトの形式は、以下の通りです。 { "location":経緯度 }
以下は、オブジェクトをオブジェクト生成ブロックで指定した例です。 (画像をクリックすると拡大表示されます。) このケースの場合は、このプロパティに_を指定します。 オブジェクトの配列の場合は、以下のように指定します。 (画像をクリックすると拡大表示されます。) このケースの場合は、このプロパティに_.locationsを指定します。 |
||||||||
ブロックメモ | このブロックに関するメモが記載できます。このブロックの処理に影響しません。 | ||||||||
結果を格納する変数 |
各位置に近い道路を使用した移動経路が格納される変数を指定します。 この変数には、以下に示すキーを含んだオブジェクトの配列が格納されます。
以下は、格納されたオブジェクトの配列の例です。 [ { "origin_location": "35.710063,139.8107", "location": "35.709659475440006,139.81075307021823", "place_id": "ChIJB72_8taOGGARjtK3MYG6dSE" }, { "origin_location": "35.658581,139.745433", "location": "35.658338046973036,139.74509427004406", "place_id": "ChIJlbPTnL2LGGARXcIOEuKva0c" } ] |
||||||||
移動経路のGoogleマップURLをログへ出力 |
移動経路のGoogleマップURLをログに出力するかどうかを指定します。
|
使用例
ここでは、「経緯度から近い区間を取得【アルファ版】」ブロックを使って、BigQuery上の経緯度データから住所を求めるケースを取り上げます。
前提として、BigQuery上の経緯度データは、以下のように定義されているものとします。
longitude | latitude |
---|---|
139.8107 | 35.710063 |
139.745433 | 35.658581 |
カラム名 | タイプ | モード |
---|---|---|
longitude | FLOAT | NULLABLE |
latitude | FLOAT | NULLABLE |
GCPプロジェクト名 | my-project |
---|---|
データセット名 | example |
テーブル名 | location_list |
カラム | 内容 |
---|---|
longitude | 経度 |
latitude | 緯度 |
「経緯度から近い区間を取得【アルファ版】」ブロックを使用する場合は、「オブジェクトの配列形式」のデータを変数で入力する必要があります。
「オブジェクトの配列形式」とは、下図のような配列の各要素がオブジェクトであるデータ形式のことです。
しかし、今回のサンプルではBigQuery上のデータの形式が異なるため、何らかの方法でオブジェクトの配列形式に変換したデータを変数に格納する必要があります。
これには、「クエリーの実行」ブロックが役立ちます。なぜなら、「クエリーの実行」ブロックのクエリー結果は、オブジェクトの配列形式で変数に格納できるからです。
オブジェクトの配列形式のデータを変数で入力する必要があるブロックは、「クエリーの実行」ブロックと組み合わせて使うと便利です。
今回のケースでは、以下のクエリー文で「クエリーの実行」ブロックを実行すると、「経緯度から近い区間を取得【アルファ版】」ブロックの入力に必要なデータ形式へ変換できます。
SELECT CONCAT( CAST(latitude AS STRING), ',', CAST(longitude AS STRING) ) AS location FROM example.location_list
上記クエリー文で、「クエリーの実行」ブロックを実行すると、下図のようなオブジェクトの配列形式のデータが、変数へ格納されます。
このように、「クエリーの実行」を使うと、BigQuery上のデータを簡単に変換・加工できます。
例えば、以下のように「クエリーの実行」ブロックと「経緯度から近い区間を取得【アルファ版】」ブロックをつなげると、BigQuery上の経緯度のデータを、簡単に住所に変換できます。
結果は、下図のようなオブジェクトの配列形式で変数に格納されます。
変数に格納されるデータの形式は、オブジェクトの配列であるため、この形式で入力可能なブロックと組み合わせると便利です。例えば、「変数からテーブルへロード」ブロックは、オブジェクトの配列形式のデータを変数で入力し、BigQueryテーブルにそのデータを格納してくれます。
ということで、以下のように「経緯度から近い区間を取得【アルファ版】」ブロックに「変数からテーブルへロード」ブロックを繋げると、経緯度から住所へ変換したデータをBigQueryテーブルに簡単に格納できます。
このフローを実行すると、以下のような形でBigQueryテーブルにデータが格納されます。
origin_location | location | place_id |
---|---|---|
35.658581,139.745433 | 35.658338046973036,139.74509427004406 | ChIJlbPTnL2LGGARXcIOEuKva0c |
35.710063,139.8107 | 35.709659475440006,139.81075307021823 | ChIJB72_8taOGGARjtK3MYG6dSE |